日本国内の両替
国別両替まとめ
いざ海外へ行く際、必ず必要となるのは外貨両替。ただ、いざ両替しようとすると、こんな事が気になってきます。
実際、両替という事一つとっても、意外と気にする事が多いです。
ただ、国・都市によって、両替事情はかなり異なります。ただ、だからといって面倒臭くなって、日本の空港で両替するのもおススメはできません。通貨によっては、10000円分の両替をしただけで、2000円も損してしまうこともあるからです。
なので、両替はきちんとふさわしい場所で行う事をおススメします。そこでこの記事では、実際に多数の国へ旅行して両替をしてきた私自身が、「外貨両替の傾向と対策」をまとめています。
なお面倒な前置きはいいので、さっさと結論だけ教えてほしい方は、各国別にページを作成していますのでこちらをご参照ください。
北アメリカ・ヨーロッパ
オセアニア
東・東南アジア
では、その肝心の外貨両替。どこでするのが良いのでしょうか。両替が可能な場所は、大きく以下の5種類に分けられます。
両替場所 | ポイント |
---|---|
海外の市街地 | 国によって両替店のレートは異なる 東・東南アジアの一部の都市は非常に良いレートの場合も 安い両替店までの移動が手間になる場合も ベトナムなど、両替店が尋常じゃなくわかりにくい場合も 欧米では基本的にレートが全体的に悪い |
海外の空港 | 国によって両替店のレートは異なる ごく一部の例外の国ではレートが良い 基本的に空港のレートは悪い 特に欧米の空港は最悪 |
日本の空港 | ドルとユーロのレートは良い それ以外の通貨は悪い |
おすすめ 出発前に両替 | 全体的にレートが良いお店がある 外貨の両替が事前に終わらせられるので安心 ただし、郵送のため何日か時間が必要 |
おすすめ Wiseデビットカード | やっと日本にも登場した、海外決済手数料がお得なデビットカードを利用する 手数料が非常に安く、ウェブで随時確認可能 現地ATMから出金可能(手数料無料分は金額上限あり) 申し込みから到着まで日数が必要 |
そもそもですが、基本的には空港の両替レートは悪いものです。なぜなら、みんなそこで両替したがるので、お店側は安くする理由がないからです。国によっては市街地の数倍というとんでもないレートになっている国も、結構よく見かけます。
なので基本的には空港での両替は避け、それ以外の場所で両替するのがベターです。
それを踏まえた上で、どこで両替するのが良いのか、見ていきましょう。
海外現地の市街地に関しては、事情が国によりかなり異なります。
両替の条件が良い国として、韓国、タイ、シンガポール、マレーシアは両替の条件が良く、おすすめできます。
国 | 10000円両替ごとの 両替手数料目安 |
---|---|
タイ(スーパーリッチ) | 0円前後 |
シンガポール(ラッフルズプレイス) | 0円前後 |
韓国(明洞) | 20円前後 |
台湾(台湾銀行) | 450円前後 |
タイとシンガポールと韓国は、手数料が0円な事があります。このあたりは、お店の外貨の在庫量も影響して値段が変わってきます。
結論としては、日本円→現地通貨のレートが手数料0円な分、現地通貨→日本円のレートが悪くなっているためです。なぜそうなっているかというと、現地で日本円の需要が非常に高いため、という事につきます。各国インフレに苦しんでいる中で、直近で尋常じゃない円安となっている日本は、外国旅行先として人気です。ただ反対に日本人はまだあまり海外現地へ行っていないので、日本円があまり供給されていません。
こういった事情でレートは変わりうるため、またこの辺りの円安事情が変わってくると手数料が悪くなることも起こってくると思います。(そうなったとしても、0円でなくなるだけでこのエリアの両替レート自体は良いです)
なお、上記のレートはあくまで現地のレートが良い特定のお店のものです。適当に両替すると全然もっと取られるのでご注意を。
タイ・シンガポール・韓国はずば抜けて両替手数料が安いお店がありお得です。台湾はこう見ると高く見えますが、全然このくらいの手数料の国も多いんです。
ただし、いずれの国も両替レートが良いお店は、特定のエリアに集中しているので、そのエリアまで移動して両替する必要があるため注意してください。
反対に、アメリカドル・ユーロは日本で両替したほうが圧倒的に楽なケースが殆どです。この2つの通貨だけは、日本ではどこで両替してもそこまで悪いレートにならなく、かつ、海外現地での両替は不便で不利な事が多いです。例外は日本人が多いハワイくらいで、それ以外のアメリカドル・ユーロ圏では現地の両替は最小限にしたいところです。
それ以外の国は本当に国によって違うので、何とも言えないです。傾向として、物価が安い国ほど市街地のレートが良い傾向にありますが、本当に国によるので、一概には言えません。
なお、海外現地で両替するリスク云々をおっしゃる方もいますが、そもそも、海外旅行は基本的にその土地に応じたリスクがあるものです。例えば日本で両替しておけば安全かといえば、その現地通貨を、現地ですられる可能性はあるわけで。なので旅行全体でのリスクを考えて、全体で最適な行動を取るべきだと個人的には考えてます。
そのため当然ですが無策で良いなんてことはありえず、きちんと気を付ける必要はあります。個人的には、具体的に以下の点は気を付けています。
これらのパターンがあるので、きちんと現地の状況を踏まえて対応しましょう。これは両替に限らず、海外現地での行動は全て言える事だと思います。
各国の市街地の両替については、以下の記事でまとめていますのでご参照ください。
海外の空港での両替は、基本的にNGです。
特に、アメリカ、カナダ、イギリス、ヨーロッパ諸国、オーストラリア、ニュージーランドなどは、基本的に信じられないぐらいレートが悪い国が殆どです。それ以外の国でも、基本的に海外の空港のレートは悪い事が殆どです。可能な限り避けたい場所ですね。
これらの国では、具体的に以下くらいレートが悪いです。
国 | 10000円両替ごとの 両替手数料目安 |
---|---|
カナダ(バンクーバー) | 1,500円前後 |
空港だとこのぐらいの両替レートということは珍しくないです。この場合、仮に10万円両替したら15000円手数料として取られるので、本当おすすめできません。
ただし、何事にも例外はあります。私が確認した限りでは、以下の空港はレートが良いです。ただし、両替店の場所が分かりにくい場合もあるのでご注意を。
これらの空港は、空港のレートが比較的良いため、空港での両替がおすすめです。
日本の空港では、ドルとユーロのみ両替してOKです。両替手数料の目安は以下の通りです。
国 | 10000円両替ごとの 両替手数料目安 |
---|---|
アメリカドル | 220円前後 |
ユーロ | 280円前後 |
オーストラリアドル | 900円前後 |
韓国ウォン | 1,200円前後 |
タイバーツ | 1,050円前後 |
このような形となっていて、ドルとユーロに比べると、他の通貨の手数料は4~6倍取られていることが分かるかと思います。圧倒的にレートが悪いです。
基本的に日本の空港や銀行は、どこもこのレート設定です。ドルとユーロ以外の両替は、おすすめできません。
日本で両替する場合は、こちらの外貨両替ドルユーロが一番おすすめです。
先ほどの例でみてみましょう。
国 | 日本の空港の 10000円両替ごとの 両替手数料目安 | 外貨両替ドルユーロの 10000円両替ごとの 両替手数料目安 |
---|---|---|
アメリカドル | 220円前後 | 210円前後 |
ユーロ | 280円前後 | 300円前後 |
オーストラリアドル | 900円前後 | 370円前後 |
韓国ウォン | 1,200円前後 | 280円前後 |
タイバーツ | 1,050円前後 | 360円前後 |
最近はインターネットでの外貨宅配サービスもメジャーになってきました。大手系ではトラベレックスの外貨宅配や、成田空港が運営するGPA外貨両替が有名でしょうか。最近はLine Pay 外貨両替というサービスもLineが始めていたりしますね。
私がその中でも一番おススメするのは、外貨両替ドルユーロ。理由はレートが良く在庫が比較的安定しているから。
ドルとユーロはタイミングによりますが、概ね空港と同じ程度と思っていただければいいかと思います。
それ以外の通貨も、ドルとユーロとほぼ同じレートで両替が可能です。空港や銀行はドルとユーロ以外は手数料が跳ね上がるのですが、こちらは基本的にドルとユーロと同レベルの手数料になっているのがポイントですね。
海外現地と比較しても、現地空港より安い~ほぼ同程度な事が多いです。ただし、苦手な国もある(後述します)ので注意は必要ですが、ほとんどの国では外貨両替ドルユーロを利用しておけば問題ない事が多いです。
こちらは在庫も基本的には安定(欠品しても回復が早め)しています。私自身何度も使用していますが、特にトラブルなく利用できています。自宅で事前に両替が済ませておけるのも、私はメリットが大きいと感じています。
ただもちろんすべて完璧に万能、と言うわけではありません。利用にあたっては、以下の点を注意したほうが良いでしょう。
この結果、結論としては以下になります。
実際に私が使ってみた際のレポートは、次の記事を参照してください。
このカードは全通貨でお勧めです。実際レートを確認してみてください。
一番最初に、「海外では海外決済手数料無料のカードが一般的になっている」という話をしましたが、こちらはそれに極めて近い、「海外決済手数料が非常に優れている」カードです。
まさかの上陸がパンデミックと重なってしまったためあまり話題になりませんでしたが、個人的には実際にパンデミック明けに海外現地で使ってみて、あまりの便利さに本当に革命的だなと思いました。
ただしこちらはクレジットカードではなく、デビットカードになります。事前に入金が必要ですが、入金さえすればマスターカード加盟店で殆ど問題なく使えるのでご安心ください。
こちらも同じようにレートを見て頂ければわかるかと思います。
サービス | 1万円ごとの 手数料(13通貨平均) |
---|---|
Wiseデビットカード | 74円 |
日本国内発行の 主要クレジットカード (Visaの場合) | 269円 (内訳 Visa決済レート平均0.49%+ 海外決済手数料2.2%) |
成田空港の両替店 | 940円 |
クレジットカードと比べ、かなりレートが抑えられていることが分かると思います。国には寄りますが、両替店と比較しても良いレートになることも多いです。
本当にこれだけ安いの?ということで、レートは実際に以下で確認可能です。こちらは一般の両替店と異なり、隠れた手数料がなく手数料がしっかり明確に表示されているのが嬉しいですね。
Wiseデビットカードは上記URLから確認できます。それ以外のクレジットカードや空港の手数料は以下をご参照ください。
主要クレジットカードの海外決済手数料について、以下に示します。(2023/04/13時点)リンクも示していますので、最新情報はリンク先で確認して下さい。
カード会社名 | Visa | Master card | AMEX | JCB |
---|---|---|---|---|
JCB | ー | ー | ー | 1.6% |
セゾン | 2.2% | 2.2% | 2.0% | 2.15% |
イオン | 1.6% | 1.6% | ー | 1.6% |
ニコス | 2.2% | 2.2% | ー | ー |
三井住友 | 2.2% | 2.2% | ー | ー |
セディナ | 2.2% | 2.2% | ー | 2.2% |
楽天カード | 1.63% | 1.63% | 2.0% | 1.6% |
オリコ | 2.2% | 2.2% | ー | 1.6% |
ジャックス | 2.2% | 2.2% | ー | 1.6% |
dカード | 2.2% | 2.2% | ー | ー |
JALカード | 2.2% | 2.2% | 2.0% | 1.6% |
また、決済時のレートは各社のレートに基づきます。基準レートは、以下を参照してください。
ここでは成田空港の両替手数料を使用しています。比較対象は、成田空港が直営する両替店、GPA。一般的に両替店は、提示されているレートの中に、手数料を含めています。
通貨名 | 両替店 手数料 | 両替店 レート | 外為市場 レート |
---|---|---|---|
米ドル | 1.99% | 135.35 | 132.71 |
ユーロ | 2.82% | 148.68 | 144.60 |
イギリスポンド | 6.71% | 175.76 | 164.70 |
オーストラリアドル | 10.69% | 97.83 | 88.38 |
カナダドル | 8.80% | 106.79 | 98.15 |
シンガポールドル | 4.89% | 104.43 | 99.57 |
タイバーツ | 11.13% | 4.29 | 3.86 |
ウォン | 14.17% | 0.1146 | 0.1004 |
台湾ドル | 11.83% | 4.8664 | 4.3517 |
中国元 | 9.36% | 21.09 | 19.29 |
香港ドル | 13.79% | 19.23 | 16.90 |
ベトナムドン | 14.91% | 0.0065 | 0.0057 |
マレーシアリンギット | 13.41% | 34.12 | 30.09 |
一番安い米ドルが1.99%から、一番高いウォンが14.17%。平均して10%程度の手数料を取っているのが、この資料からわかるかと思います。
日本の両替店はほとんどがこんな感じです。米ドルやユーロは頑張るのですが、それ以外の通貨、特に東・東南アジアの通貨はあんまり頑張ってないことが多いですね。
実際のレートについては、以下で確認ができます。最新情報はご自身でもご確認ください。
そしてこちらはATMに行けば現金が下せます。3万円まではこのお得なレートのまま引き出せるので、これもかなり助かるポイントですね。
普通のクレジットカードと比べてもレートがかなりよいので、現金を持ち歩く手間をお得に減らしてくれるのはメリットですね。
個人的にかなりおすめです。
レートが良いのに、現金の手間をかなり減らせるのがメリット!
\ お申込みはこちらから /
以下の解説記事もあわせてご参照ください。
以上、お得な外貨両替の方法についてまとめました。国によって事情は異なりますし、人によって取れない手段もあると思います。
ただ、きちんと両替事情を理解して両替しておくと、かなりお得に両替ができます。最近はインターネットでレートもきちんと比較できる場合が多いので、これらが皆様の参考になれば幸いです。
最後にこの記事をまとめて思ったこと。
結構両替ってお国柄が出るよな…と思います。
例えばイギリス連邦加盟国。具体的にはイギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、マレーシア、香港。
これらの国々は、両替レートの傾向が似ていて、市街地にそこそこ安いお店がありながら、空港がかなり割高な国々です。
イギリスのルールなのか…?
あと中国系民族の多い国。
具体的には中国、台湾、シンガポール。
これらの国は、空港のレートがかなり良く、市街地でもレートが良いお店がきちんとある、両替優等生の国々です。
こういう所からも、なんかその国の雰囲気が分かりますね
なお今回調査した国の中で、一番両替レートが安い国は「タイ」です。
タイはあまりにもレートが良すぎて、ドルやユーロの両替でさえも、タイでやるとお得です。
(一度タイバーツにした上で、ドルやユーロに両替する)
タイの後に別の通貨の両替が必要なら、タイでするのがおススメ。たとえばカンボジアとかが多いでしょうか。